我が家には6歳のときに体操を始めた次男がいます。
その次男が鉄棒から落ちて左腕を骨折したときのことです。
英語では、「He broke his arm」「He fractured his arm」。
アメリカで高額と恐れられる怪我や病気、実際の経緯とかかった費用を公開します
診断は上腕骨外顆骨折でした
2年前の13歳のときにHigh Bar (鉄棒)でから落ち、肘を伸ばした状態で手をついきそこへ大きな負荷がかかり、医者からMedial Epicondyle Fracture (上腕骨外顆骨折)と診断されました。
鉄棒の練習中で、通常のよくある落下だったようですが、腕のつき方が悪く伸ばしたままで衝撃を受け止めてしまったうえ、片方の腕だけに多くの負荷がかかる態勢だったのでしょう。
スキーなどのように転倒が伴うスポーツを始め、格闘技でも受け身をまず習いますが、体操でも落ちた時にどう行った点に気をつけるのかも練習しているようですが、こういう怪我が起きてしまうことは完全には避けられませんね。
肘の外側の上腕の骨の先端(さわるとコリコリしたところ)が離れてしまっています。
隙間が5.5mmあるため手術をすすめられ、すぐに手術をすることになりました。
怪我が月曜日の夜
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火曜の朝
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木曜日に手術
となりました
月曜の夜の8時頃に起きた怪我で、通常の医療機関はもう閉まっており、コーチから連絡が来て迎えに行った時の本人は肘をあまり動かすことはできないものの特に痛がっていなかったので、受診を翌朝にしています。
捻挫・打撲の程度かなと思ったくらいですが、友人のERのドクターに相談し負傷した肘の部分の写真を送ると「It might be broken」。Ibuprofen アイブプロフェン(鎮痛剤)を飲んで、受診は翌朝で大丈夫とアドバイスをもらっています。
かかりつけの主治医(Pediatrician/小児科)に診てもらうと、すぐにRadiologist(放射線科医)にX-ray(レントゲン写真)を撮ってくるように言われました 普段は主治医にかかるときは予約が必要ですが、ほとんどの場合緊急のときはWalk-In(予約なし)でOKです。
Radiologist(放射線科医)は小児科にはおらず、X-rayと撮るには別の場所に移動しなければなりません。我が家の場合は車で15分離れたところにあるRadiologistのところまで行きました。
*日本のように、骨折したら整形外科へ行って、そこで全部診てもらえるというわけではないのです
アメリカでの緊急受診をするとしたら
病気にしろ怪我にしろ、救急車を呼ぶような緊急を除いた場合、アメリカではまずファミリードクター(Primary Care Physician)よばれる主治医の診断をあおぎます。
そして主治医が診察をして専門医(Specialist)の診察が必要と判断した場合には専門医を紹介されます。
そうしないと保険でカバーされる範囲が異なり、高い出費になってしまうことがあります。
緊急の場合は、Urgent careと呼ばれる緊急用の診療所とERと呼ばれる救急車で運ばれるような診療所がありますが、まずUrgent careは24時間診察してくれるわけではありません。(ERは24時間受け付けてくれます)また、救急車で運ばれると「有料」と、日本とは少し勝手が違うので、いざというときのために、家の近くの緊急診療所と自分の保険のカバー範囲は一度調べておくことをおすすめます。
私は一度、週末の庭仕事の最中にサボテンの大きな棘が手に刺さり、びっくりするやら怖くなるやらで、Urgernt careに行ったことがあります
私の入っている保険では、Urgent careの診察代は一律で75ドルとなっているので、75ドルの出費でした
ちなみに主治医の診察を受けることができたら、こちらの方は一律で35ドルですので、週末ということで、Urgent Careに駆け込んだため、出費は倍以上になりました
参考までに私の入っている保険の受診料です かかりつけの医師(35ドル) ER(250ドル) Urgent Care (75ドル) 専門医(60ドル)
アメリカで上腕骨外顆骨折の手術
肘にあるコリコリするところにある骨が欠け、隙間があいてしまっています
隙間が5mm以下で、体操選手でなければ手術をしない方法もありで将来的に特に支障なく、運動も普通にできるでしょう、ということでしたが、体操選手でこれからも腕に負担のかかることがわかっているので、手術でしっかりと治療&補強しましょう、と言われました。
次男の主治医のPediatrition(小児科)で受診した後、Radiologist(放射線科医)のところへ行ってX-Ray(レントゲン)を撮たあとは家に戻って待っていると、X-Ray(レントゲン)をみた主治医から電話で連絡がきて、骨折しているのですぐにOrthopedics(整形外科)へ行くようにと言われました。
小児科に行き、車で放射線科まで行き、一旦家へ帰り、それから30分かけて整形外科へ行きました。受診だけで1日がかりです。
長男が日本で腕の骨を折った時は、1箇所(整形外科)で全部済んだのに!
そして手術は当然また違う場所です(笑)
整形外科のある建物からは車で30分以上離れていますが、手術をしてくれる整形外科の先生は診察をしてくれた同じ先生。手術の設備がある場所と、先生のオフィスがある建物は同じではないのです。
当日は、入院なしの日帰り手術でした。手術開始予定が12時半なので11時にチェックインし、手術が終わって次男が麻酔から覚めて、病院をでたのが3時半頃でしたから腕を骨折して手術!という響きほどに大げさな感じせず、「もう終わり?」という印象でした。
アメリカで骨折してかかった費用(手術あり)
全部でかかった保険適用前の合計金額は
18、286ドル(約200万)でした
最初の主治医での診察代から、整形外科での診察代、手術代、麻酔代、リハビリ代、ギブス代等すべて含んだトータルです
*ただし、交通費は含んでいません
保険でカバーされる分を差し引いた支払いは
3,000ドル(約33万円)でした
手術代を、手術の日の当時に窓口2268ドル払ったのですが、麻酔代は後から郵便で別に請求書が来たのがちょっとびっくりでした(麻酔のスペシャリストへの支払いは別なのですね、そういえば麻酔医ってお医者さんのなかでもお給料がいいんですって!)。整形外科先生の執刀代(?)の支払い額も含まれていません。
今回は、体操ジムでの練習中の怪我ということで、体操ジムで加入している保険をさらに使うことができました。その保険は免責が500ドルという条件なので、実質支払った額は500ドルで残りは保険でカバーできました。
でもね、余談ですがこの保険の請求は誰もやってくれません。全部自分でしなければならず、とても疲れました(英語でこなさなければならないので時間はかかるし、クタクタに疲れました・・・)。
それぞれかかった機関(小児科・整形外科・麻酔・リハビリ・レントゲン・サポート用の器具の費用を払ったところ)から別々に必要なドキュメントを取り寄せて、それを取りまとめて郵便で送るという作業をしました。
一度一通りの必要なドキュメントを送ったあとは、ケースナンバーをもらってその後は電話やメールでもやり取りができるので、きっと昔に比べたら格段に便利にはなっているとは思いますが、英語の壁もあるせいで一苦労です。
Total | Paid | |
小児科受診 | 110.00 | 35.00 |
整形外科受診(手術執刀代) | 4307.00 | 618.36 |
手術費用 | 8,114.00 | 2,268.00 |
麻酔 | 1,800.00 | 205.92 |
レントゲン | 310.00 | 0.00 |
レントゲン | 97.00 | 0.00 |
サポート器具代 | 611.00 | 55.43 |
リハビリ代 | 2,937.00 | 524.77 |
完全復帰までに6ヶ月
手術で骨をスクリューで固定しました
ギブス(英語だとCast)です
豊富なカラーのなかから選べますよ
手術後1週間後の受診でギブス
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10日から2週間ギブス
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ギブスを外し、取り外し可能なサポーターをはめる
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Tumbling(簡単な床運動)ができるようになるまで3〜4ヶ月
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6ヶ月で完全復帰でした